『相対性理論の一世紀』
アインシュタインが相対性理論(達成されなかったが、統一場理論も)を生み出した過程と、その後の物理学(量子力学や宇宙物理学)を概説した本。今年(2005年)は、特殊相対性理論が発表されて丁度100年ということで、その間の歴史を概観する形で書かれています。古典力学(ニュートン力学など)と近代の実験結果との矛盾点から、相対性理論が導かれ、さらに実際の観測によって証明される過程が、丁寧に説明されていて読みやすいです。方程式について解説している部分もありますが、それを読み飛ばしても概要は分かるようになっています。(「はじめに」に、「読み飛ばしてもわかる」って著者自身が書いてます。実際、私も方程式は眺めているだけでした。だって計量テンソルとかリッチ・テンソルとか言われてもよーわからんし……。)
アインシュタインの伝記+一般向け解説書といった印象ですが、最新の宇宙理論にアインシュタイン方程式(と、幻の宇宙項)が生きていることにも触れ、超ひも理論などについてもわかりやすく書かれています。私は文系なのでで物理なんか理Ⅰでやっただけなんですが、SFによく出てくる(気がする)「ミンコフスキー空間」とか「相転移」とか「ヒッグス場」とか「弱い力」とか「強い力」とか「クォーク」とか、「聞いたことあるけど、いったい何なのさ~」な言葉が、この本を読んだだけで(一応)分かるようになりました。それだけでも読む価値有り。
タイトル通り、この一世紀の物理学の流れにそって書かれているので、それ以前の物理学には触れていません。ので、先に触れた『アインシュタインの天使』と併読すると、古代~近代までの歴史と繋がって良いかもです。はい。
『相対性理論の一世紀』
広瀬立成、新潮社、2005年。
ISBN4-10-474301-1
(K市中央図書館所蔵、2005.4.9.読了)
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