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2005.04.03

『アインシュタインの天使―はじめに落下ありき―』

 NHKスペシャル「アインシュタイン・ロマン」企画に関与した著者二人が、同ゼロ番組用に収録した対談を本にまとめたもの。ニュートンが万有引力を発見し、アインシュタインが一般相対性理論を導く契機となった「落ちる」という現象から、世界と物理学の全歴史を語り尽くそう――という壮大な対談だったとか。(そういえば、その対談の映像は、以前シリーズを一挙放送していた時に見た覚えがあります。対談する二人の背後で、リンゴが落ちたり浮かんだり、落下や加速度運動、重力をモチーフにした映像が流れるのが印象的でした。)
 古来真理とされてきたアリストテレス的世界観の矛盾点を、ガリレオやケプラー、ニュートン等、後の科学者が検証し突き崩してゆく過程がとてもわかりやすく書かれています。文章は読みやすく(話し言葉だし)、人名や学説については欄外に注釈が付いていて親切です。
 はっきりいって「アインシュタイン・ロマン」の副読本(笑)のようですが、これだけで読んでも面白い本だと思います。宮沢賢治(賢治作品にはアインシュタインからの影響が見られる)やファウストの話も出てくるし、理論物理学のおいしい所を文系目線(ここポイント)で書いていて、入門編としても良い感じかと……。

『アインシュタインの天使―はじめに落下ありき―』
金子務+荒俣宏、哲学書房、1991年。
ISBN4-88679-049-6
(K市中央図書館所蔵、2005.4.2.読了)

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